JAいるま野×坂戸市×東洋ライス
活動日誌
2023年7月12日

田植えから50日経ちました。

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35℃の猛暑の中でも夏バテもせず元気に生育しています。

草丈は50cm以上、茎数は25本を超えるまでに成長しております。
もうすっかりと大人の稲になりました。

この時期の田んぼの地面を見ると・・・、
水が全くない!地面が乾燥してヒビが入っているけどこれって大丈夫?

安心してください。実は田んぼは栽培期間中、常に水が張っているわけではありません。
生育期間中の半ば頃に、田んぼの中の水を抜く「中干し」という作業があります。

では、なぜ田んぼの「中干し」をするのでしょうか?
それは、
①稲の根張りを強くする。
②土の中に酸素を送り稲に活力を与える。
③過剰な「分げつ」を防ぐ。(稲の茎数が増えすぎてもお米の収量が減ってしまいます。)
といった理由があるからなんです。

さていよいよ成長した稲は、この後に幼穂(ようすい)形成期に入ります。(穂の赤ちゃんを作り始めます。)

生育している稲の茎を割いてみると、幼穂(穂の赤ちゃん)を確認しました。
小さい穂が分かるでしょうか?平均すると1.5cm(写真左)、大きいものになると4cmを超えるくらいの幼穂がありました(写真右)。この時期の穂はまだまだ葉っぱに隠れているので、通常では見る事はできません。

1つ葉っぱから穂を取り出してみました。小さくても立派な穂が出来ていますね。

葉色を図る「水稲専用のカラースケール」を使用して葉っぱの色も確認します。
上記写真にある通り、数字の1(淡い緑)から7(濃い緑)までの明るさを等間隔に設定しており葉の色は4・5で順調に生育しています。

※「水稲専用のカラースケール」とは・・・
稲の生育時期にあわせて、葉色をみて肥料成分「チッソ」の効きを判断する「ものさし」で地域や品種・生育時期により使用判断は異なりますが、手早く・正確に水稲の栄養状態を確認でき、追肥(穂肥や調節肥)の施肥時期や施肥量の目安を判断する重要な資材です。

ちなみに、数字の1(淡い緑)から7(濃い緑)までの現時点の葉色診断では、
1~2・肥料分(チッソ)が少なくお腹が空いている
→ 今後の稲の生育に栄養が足りず追肥を行う
4~5・肥料分(チッソ)がちょうど良い
→ 肥料分の効きも含め順調に生育しているが、今後の天候や稲の生育にあわせ追肥
を検討(暑い埼玉県では肥料分が不足気味になる恐れもあり追肥を検討します)
6~7・肥料分(チッソ)が多くお腹いっぱいな状況です。
→ 肥料分が多く、今後、収穫前に倒伏しお米の食味も低下する恐れがある

田植え前に、米の精(4月27日参照)を散布している他に、「JAいるま野彩のきずな専用肥料(特別肥料)」を散布しています。稲の栄養としてはこれで十分ですが、猛暑の影響や生育状況に応じて追肥が必要になる場合もあります。

皆さんと植えた「彩のきずな」は暑さに負けず元気に成長しています。
おそらく、8月に入ってすぐ、穂が顔を出します。その様子をまた報告致します。

米の精
米の精について詳しくはこちら

巡る米作りプロジェクト

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