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金芽米に関する近況報告

東洋ライス株式会社(本社 東京都中央区銀座、社長 雜賀 慶二)が製造販売する金芽米の需要が近年急速に伸びています。2006年1月より販売を開始した金芽米の消費量は、順調に推移してきたものの、日本のコメ消費量減少の流れの中、小幅な伸びに留まっておりました。

しかし2013年、金芽米の消費量は前年比200%と飛躍的な増加となり、減少し続けるコメ消費量との対比はさらに鮮明になってきております(こちらのグラフをご参照下さい)。しかも現時点の予想では、1年後はもっと両者の差が拡がるものと思われます。

また、昨年11月に発表した「金芽米による日本のコメ農業活性化事業」においても、全国のコメ生産者や自治体等から、金芽米加工の依頼が殺到しており、すでに数件は成約を終えるなど、日本のコメ農業活性化に向けて第一歩を踏み出しました。今回は、以上のことから、1.金芽米の需要状況と、2.日本のコメ農業活性化事業の近況報告、について発表致します。

1.金芽米の需要状況

2013年の金芽米の消費量が前年比200%と飛躍的に増加しています。近年、国内のコメ消費量が減少し続けている状況下において、コメ商品では異例の現象といえるでしょう。
金芽米の消費量が大幅に伸びた要因としては、①金芽米の健康効果が徐々に知れ渡ってきたこと、②2012年11月、株式会社タニタ様とのコラボ商品「タニタ食堂の金芽米」が全国の量販店で販売されるようになったこと、③同時期に「タニタ食堂の金芽米ごはん」の無菌パックが販売されたこと、④2013年5月には、新しい発見として金芽米には自然免疫力を高める成分「LPS」が多く含まれていることが香川大学医学部の稲川准教授らによって学会発表されたことで、病気を遠ざける「薬食同源のコメ」として注目されるようになったこと、⑤さらに2013年8月に全国放映された東京テレビのニュース番組「ワールドビジネスサテライト」や10月に全国放映されたTBSのドキュメンタリー番組「夢の扉」などで金芽米や弊社の取り組みが紹介されたことにより、金芽米に対する消費者の理解が深まり、支持され始めたものと推測されます。
また、金芽米の新たな動向として、⑥弁当チェーン店を全国展開している株式会社プレナス様では、ほっともっと、やよい軒、しゃぶしゃぶダイニングMK全店舗において、全面的に金芽米を使い健康価値を付与した「金芽ごはん」としてテレビCM等を大々的にされたこと、⑦食品問屋の加藤産業株式会社様では、「タニタ食堂の金芽米」を全国に流通させ、新たに同社の留型商品として「金芽米 岩手ひとめぼれ」を開発し、全国の量販店、小売店様に展開中、⑧沖縄食糧株式会社様では、日本一の長寿県の復活に向けて様々な取り組みが行われている沖縄県において、県内で最も認知度の高いコメ商品「守礼」に金芽米を採用し、従来の守礼に比べて高価にもかかわらず売上が好調に推移しています。 上記3社のような、それぞれの業界で著名な企業様が先駆けて金芽米を導入されたことは、金芽米が消費者のニーズに合致したコメということが認知されてきていると考えられ、さらに、この動向は他の業界や企業にも大きく波及し、これまで取引がなかったような企業や団体からの引き合いが増えております。このように金芽米が新しい販路や商品形態として市場に流通するケースが増えることにより、今後も金芽米の消費量増加傾向はより一層高まると考えられます。

写真1 左からほっともっとの金芽ごはん、加藤産業の金芽米岩手ひとめぼれ、沖縄食糧の金芽米守礼

2.金芽米による日本のコメ農業活性化事業の近況報告について

昨年11月に弊社が発表した「金芽米による日本のコメ農業活性化事業」は、おかげさまで発表以降、全国のコメ生産者団体や地方自治体関係者より問い合わせや金芽米加工の依頼を多数頂き、そのうちの数件はすでに実施しております。
その一例としては
①平成24年度「大阪府民のいっちゃんうまい米コンテスト」で日本一に選ばれたお米「あきさかり」をブランド米「里山の夢」として生産している広島県のコメ生産者団体の「庄原里山の夢ファーム」様から、「良食味のコメをより美味しく健康に良い金芽米にすることでコメの価値を高めて、更なる販路拡大が見込める」ということで既に金芽米の受託加工を開始しております。
②過疎化が進み後継者不足が深刻化している、奈良県御杖村のコメ生産者団体「アグリみつえ」様からは「自分たちが作ったお米を販売する手段は無いか?と考えていた折、金芽米の委託サービスを知りました。御杖村で作ったコメに金芽米というブランドを付けることができ、また御杖村の名前をPRでき、我々の生産意欲も向上する1石3鳥の取組だと思います。26年産の作付けを2ヘクタール増やし、生産者として、より美味しいお米を作りたい気持ちで一杯です。」というコメントを頂戴しています。
③地元でとれたコメを金芽米にして学校給食への導入を検討しているある町長より、「同町は現在、子育て応援 日本一を掲げて子供たちの育成に取り組んでおり、子供たちの体作り・健康に寄与するお米ということで全学校給食に金芽米を導入するべく進めているところです。」とコメントを頂戴しており、26年度からの学校給食導入に向け打合せが進められております。
このように全国の生産者や自治体関係者の方からのお声をいただき、改めて日本のコメ農業が抱える問題を認識したのと同時に、金芽米によってこの現状を打破できる手応えを確信し、今後も引き続き当事業を進めていきたいと思います。 また、後日、取り組みの一部を成功事例として発表させていただく予定であります。

<追記>
「病の原因は食べ物にあった」
「我々は食べ物を間違えていた」
「肉類を減らし、穀類を多く食べることだ」
「但し、穀類は精製したものでは駄目」
「日本人の元禄時代以前の食事は理想的だ」

これは、増え続ける心臓病やガンなどの医療費の増大で国の財政がパンクしかねない状況に陥っていたアメリカで、「こんなに医学にお金をかけて医療がこれだけ進んでいるのに、どうして病人が減らないんだ」との疑問を呈したフォード大統領の命を受けて、アメリカが全力を挙げて調査した結果をまとめた、いわゆる「マクガバンレポート」(1997年)という研究資料の要約です。アメリカでは今日、このレポートが功を奏し、玄米や雑穀に注目が集まり日本食が大流行しているのは周知の通りです。一方、我が国はといえば、正に当時のアメリカと同じ状況に陥っているのに、さらに欧米化が進み、歯止めすらかかっていない状況にあります。

今こそ我々日本人はこのマクガバンレポートを実践すべきです。国民全員がコメを主食とした日本が世界に誇る和食に回帰するべきであり、弊社も微力ながら貢献をして参りたいと考えております。

●参考資料 金芽米と国民一人あたりの消費量