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36ヶ月連続玄米商品カテゴリー売上No.1(※1)を誇る
「金芽ロウカット玄米」が特許取得
その他、特許をめぐる近況について

東洋ライス株式会社では、2015年3月、玄米ごはん独特の「食べにくさ」「消化性不良」等といった、従来の玄米の常識を覆した「金芽ロウカット玄米」を発売しました。本商品最大の特徴は、玄米のデメリットの要因である、玄米表面を覆う防水性の高い「ロウ層」という部分を均等に除去する独自加工技術ですが、このたび特許取得にいたりました。しかし、金芽ロウカット玄米は、コメ業界では稀なヒット商品であったことから、特許庁において、極めて攻防の激しい経緯を経て、この度弊社が勝利を得て、登録される結果となりましたので、その経緯をご報告いたします。
また、その他の特許をめぐる近況につきましても、併せてご報告いたします。
(※1:KSP-POSを基に弊社が作成した玄米カテゴリー売上累計金額(2016年1月~2021年2月)より)

1.金芽ロウカット玄米に関するご報告

① 販売量等の近況について

東洋ライスが開発した「金芽ロウカット玄米」は、玄米表面を覆う防水性の高い「ロウ層」を均等に除去することにより生まれた玄米商品です。その特徴は、①玄米の豊富な栄養成分はほぼそのまま、②白ごはんのようにおいしく食べられる、③炊きやすく、消化性にも優れている、④糖質32%オフ、カロリー30%オフ(白ごはん比較)と、従来の玄米のデメリットを払拭した、いままでにない商品です。発売以降、毎年出荷量も増加、2018年2月から、36ヶ月連続玄米商品カテゴリー売上No.1(※1)を誇る商品にまで成長しました。玄米市場全体が伸長するなか、特に金芽ロウカット玄米は販売好調で、販売金額は売上2位の商品に約3.2倍の差を付けています。

しかし、それは決して新型コロナウイルスとは関係なく、商品性で売れていることはPOSデータからも示されているところです(新型コロナウイルスが原因であれば、他の同類品も売上が伸びている筈)(別紙1参照)。

② 特許取得について

まず、本件「金芽ロウカット玄米」の特許は製造機器や、製法の特許ではなく、金芽ロウカット玄米というコメ及びその飯そのものの特許であることです。従っていかなる機器で製造しようと、またいかなる製法で造ろうと、上記①~④の他に、玄米であり乍ら、米粒が白米のご飯粒のように、長く伸びていて、粘りもあって寿司や、おむすびにもなると云う特徴をもつ金芽ロウカット玄米のようなコメが、独占排他的な特許権になっているところです。

従来から「ロウ層」を除去した玄米商品は他に僅かに存在していましたが、これらの商品はいずれもロウ層を「均等に除去」したものではないので、固くて食べにくく、これら商品の特徴は、生米の状態では判然とはしないものの、炊飯すると一目瞭然で「割れ」「曲がり」などが発生し、米粒が膨張出来ないことで粒そのものが伸び切らないなど、従来の玄米ごはんの域を脱したとはいえないものでした。

その点、金芽ロウカット玄米の特許技術は、他に類を見ない商品特性を持ち合わせた、業界では稀なヒット商品になったことから、それだけにそれに追従しようとする多くの企業にとっては本件特許によって、その道を封じられることになることから、本件特許が許可されることなきよう特許庁における妨害行為(刊行物等提出)によって、特許取得までに異例ともいえる状況を生み出しました。通常、特許出願して約1年半後に特許公開がされ、業界から注目されるような特許出願でなければ、審査官により拒絶か特許査定が行われるところですが、注目される出願であれば、他者による「投げ込み」といわれる刊行物等提出書が特許庁の審判官に提出されます。本特許では、食品としては異例ともいえる9件もの「投げ込み」がありました。これは裏を返すと、本特許が同業者から「脅威」と位置付けられていることを意味しており、特許庁審査官も本件特許出願における投げ込みの多さから、「画期的な発明」と受け止め、その場合は一層慎重になるとして、厳しく特許権の幅を縮めるように要請され、結果的に上級審である審判部によって、ようやくこの度、特許出願から約6年に及ぶ時間を要して、特許取得に至りました。(別紙2参照)。それも特許庁の審査官による特許査定ではなく、特許庁審判長による「審決」によって特許が確定したものであるから、極めて重みのある特許になります。

いずれにしても、本特許取得により、滋養強壮の源ともいえる玄米を最大限活かしたコメとして更なる金芽ロウカット玄米の流通拡大を目指し、人々の健康増進、ひいては国の医療費削減に貢献して参る所存です。

2.その他の特許をめぐる近況について

今回の「金芽ロウカット玄米」の特許も業界には稀なヒット商品ですが、以前弊社が発表した「金芽米」もやはり稀なヒット商品であったために、未だに特許をめぐる係争があり、その近況を別紙の通り報告致します。