TOYOバケツ稲同好会 2025バケツの中の小さな田んぼ
〜稲が教えてくれたこと〜
更新日:2025年12月22日
みなさん、「バケツ稲」にチャレンジしたことはありますか?
バケツを田んぼに見立てて、その中で稲を育てることを指します。
バケツ稲は、いわば「自分の田んぼ」であり、ご自宅や学校など身近な場所で実践できる「食育」として多くの学びを体験できます。
しかし、実際に育ててみると、気温などの関係でしっかりと実らず失敗してしまうケースもちらほら見かけ、難しい面もあります。
そこで今回は、東洋ライス新入社員(入社したての1年生)が実践したバケツ稲体験をお届けします!
ご自身・ご家族と一緒に「稲」が育つ過程をご覧いただけるとうれしいです。
それでは!
主人公「コメオくん」と一緒に、バケツ稲の世界に飛び込んでみましょう♪
目次
TOYOバケツ稲同好会
やっほー!ぼく、TOYOバケツ稲同好会のコメオだよ。
今年の6月から、東洋ライスの社員のみんなが小さなバケツにぼくたちの仲間の苗を植えて、大切に育ててくれたんだ。
毎日少しずつ成長するぼくたちの姿を見てもらいながら、自然の力や「お米ができるまで」の大切さをみんなで学んできたよ。
このページでは、ぼくたちの成長日記を紹介するね!
ぼくたちの仲間たち
2025年6月中旬
バケツとコンテナに稲苗を植えたよ。
植えるときは稲苗が寝ていても、生長につれて立ち上がって伸びるんだ。
稲苗を植える間隔は、けっこうあけるんだね。
東洋ライスといえば、 BG無洗米。
だから、化学肥料だけじゃなく、「米の精(お米のとぎ汁成分)」も肥料に使うんだ。
なぜかって?
〇化学肥料と「米の精」のちがい
【化学肥料の特徴】
- 植物が必要とする栄養をピンポイントで速く届ける
- 植物のためだけの栄養なので、土は固いまま
- 根の成長の助けにはならない
【米の精(有機肥料)の特徴】
- 土壌中の微生物のエサになり、分解されてゆっくり植物の養分へ
- 微生物が働くので、土がフカフカになり、根の成長にも良い
- 多種多様な栄養成分で土も植物も元気になる
お米のとぎ汁はそのまま流すと川や海を汚すだけなのに、肥料として活用する東洋ライス…すごい!
数日後・・・
水の中でシーモンキー(ホウネンエビ)さんが遊んでいたよ!
田んぼの土の中に隠れてやってきたのかな?
尻尾の付け根に白い卵が見えるから、メスのシーモンキーさんだね。
今回は茶色だけど、透明感のある白色や緑色、青色を帯びるシーモンキーさんもいるよ。
来年は近くの田んぼで色違いの仲間を探してみてね。
ぐんぐん成長中!
2025年7月中旬
分けつ(一つの茎の根元から新しい茎が次々と生えてくる)が進み、株が大きくなったね。
土の下では根がしっかり張って、稲がまっすぐ上に向かって伸びてきたよ。
稲苗を植えたときは間隔をけっこうあけるんだと思ったけど、びっしり!
お隣さん同士がケンカしないようにスペースをあけてたんだね。
タニシさんも見つけたよ。土の下に隠れていたのかな?
さらに、和歌山駅近くの都会にもかかわらず、カエルさんまで遊びに来てくれたんだ。
いらっしゃい!
そして、土の表面には、小さな穴がたくさん。
よく見ると、イトミミズさんがいーっぱい出てきたよ。
でも、穴から出ているのは“顔”じゃなくて“尻尾”なんだって。
イトミミズさんは、田んぼの土壌を豊かにし、雑草を抑制してくれるんだ。
土の中の有機物を食べて、尾を土の表面に出してフンをすることで、土を耕し、栄養分を土の表面に供給するんだよ。
最初にまいた『米の精』がエサになって、土が良くなっている証拠だね。
小さなバケツやコンテナだけど、こんなに生き物がいるんだ!
2025年8月中旬~9月上旬
〇出穂
稲の穂が顔を出したよ。
出穂といって、お米を作る農家さんは、この“出穂の日”から収穫時期を決めるくらい大切なんだ。
稲の穂って、茎みたいなところから割って出てくるんだね。
稲の中で穂が成長してから飛び出てくるなんて、想像もしてなかったよ。
(引用文献:稲学大成第1巻 形態編 / 発行所:社団法人 農山漁村文化協会 / 発行年:1990年11月10日)
出穂したばかりの籾を切ってみたら、
- 雄ずい(雄しべ)
- 雌ずい(雌しべ・子房)
- 花粉
など、本に書いてあるとおりだ!
実際に自分の目で見るっておもしろいね!
〇開花
(イラスト出典:本宿小学校 米作り&農園通信)
※外部サイトに移動します
稲は出穂後、受粉するため、午前中の約2時間だけ開花するよ。
しかも、ミツバチさんじゃなくて“風”の力で受粉するんだ。
稲の花には花びらがなく、籾殻になる緑色の2枚の頴がパカッと開くと開花状態。
開花時は、雄しべが飛び出してきて花粉を飛ばすよ。
穂の先端から順番に咲いていくのは、種を残すために開花時期をずらして受粉しているからなんだ。
開花した後の籾を解剖してみると、
- 雌しべに花粉がついて受粉
- 子房(お米になる部分)が膨らんできている
という状態が観察できたよ。
〇登熟
ぺったんこだった籾が少しずつ膨らんできて、重みで穂が垂れ始めたのも見られたよ。
籾の中にお米が詰まってきたのかな?
観察のときに籾をつまんだら、白い液体がぴゅっと飛び出してびっくり!
口にふくむとほのかに甘かったんだ。
東洋ライスの社長さんによると、これはスズメさんの大好物らしいよ。
中の甘い汁だけをついばみに来るんだって。
だからスズメさんに食べられないように、カゴとネットをかぶせて守ったよ。
籾の断面を見ると、白濁した中身が詰まってきているね。
でも、透き通った白い色の“いつものお米”とは違うよ。
2025年9月上旬~下旬
穂がだいぶ垂れてきたね。
籾の中にお米がいっぱい詰まってきてるんだね!
断面を見ると、周囲は白濁したままだけど、真ん中はいつもの透き通った白いお米みたいになってきた。
お米は中心からできていくんだ!
全部が透き通った白いお米のように結晶化すれば、いつも食べる白いお米になるよ。
黄金色に輝く収穫
2025年10月上旬
〇稲刈り
まだまだ青い未熟なお米も多いけど、黄金色になってかなりこうべが垂れてきた(稲の穂に実が熟して重くなってきて垂れ下がってきた)ので、秋雨の前に稲刈りをしたよ。
稲を刈った後は、天日で少し乾燥させてから籾と茎・葉を分ける“脱穀”。
本当は道具や機械を使うけど、量が少ないから全部手作業!
大変だけど楽しかった!
〇籾すり
昔の人がやっていたみたいに、すり鉢と棒で籾をすってみたよ。
でも、これが全然とれない…!
一生懸命やって、ようやく籾殻から玄米を取り出せたけど、力も時間もすっごく必要だった。
昔の人はさらにすり鉢と棒で精米(玄米を白米にする)までやっていたらしいけど、さすがに断念。
昔の人がお米(ごはん)を食べるのってすっごく大変な重労働だったんだね。
〇精米
東洋ライスの精米機を使って、籾すりをして籾殻がとれたお米(玄米)を精米して白米にしたよ。
さっきまですり鉢と棒で苦労していた作業が、ちゃーっと(あっと言う間に)白米に!
文明の力ってすごいね。
おいしいごはんになるまであと少し。
〇炊飯
自分たちで育てて、籾すりして、精米して、いちからぜーんぶやったお米を食べるのって、一段じゃなくて数段と“おいしい”ね!
白っぽく濁ったお米や、虫食い跡の黒い点も多くて、東洋ライスが仕入れるような良いお米とは違うけど、炊飯してみれば、きれいな白いごはんに!
新入社員 I くんの感想
稲の生育について
これまで、田植えや稲刈りといった部分的な体験はありましたが、稲の生長過程を実際に観察する機会はなかなかありませんでした。バケツ稲を育てる中で、苗を植えるところから収穫までを一貫して体験し、米がどのようにして我々の手元に届くのかを学ぶことができました。
また、稲を育てる際にホウネンエビやタニシといった生物を見かけ、水田は単なる食糧生産の場にとどまらず、さまざまな生物の命を育む場所としても機能していると実感しました。
稲の生育は、花が咲くまでは順調でしたが、今年の猛暑の影響もあり、収穫をして籾摺りをした後のお米が全体的に小粒であったことは印象に残りました。自然の力の厳しさを直に感じ、虫や鳥による被害について実体験として学びました。このような小さなコンテナ内でも問題が発生することから、農業を営む方々がいかに苦労してお米を生産されているかについて、思いをはせるきっかけになりました。
お米を食べた感想
収穫したバケツ稲は小粒で、砕米(しらた)も多い印象でしたが、炊飯してみると、粒が立っており、美味しく食べることができました。
また、自分で田植えから、収穫・脱穀・籾摺り・精米まで行ったことで、食べたときに育てたものを口にする感動を覚えました。ただ、食味自体は、普段食べているお米と比較して、少々劣るようにも感じました。
次にバケツ稲を育てる機会があれば、味や収量を向上させる方法を勉強して、実践してみたいと思います。
みんなに感謝だよ
小さなバケツの中でも、ぼくたちはしっかり根を張って、季節の移ろいの中で元気に育ったんだ。
社員のみんなが手をかけてくれて、植えて、世話して、収穫まで見守ってくれたおかげで、「お米を育てるって大切だな」って、あらためて実感できたよ。
これからも東洋ライスは、「米の精」やBG無洗米みたいに、ぼくたちお米の命を大切にする技術や活動を通じて、人にも自然にもやさしい“おいしいお米づくり”を続けていくんだって!
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